子どもの頃、通っていたそろばん塾

私は、小3の時近所でそろばんを習い始めました。その当時、そのそろばん塾には多くの子どもたちが通っていて、大賑わいでした。

先生一人では全員に手が回らなくなっていて、先生の娘さんが手伝いに入っていました。

1年ほど経った頃、友だちが同じそろばん塾に入ってきました。うれしくてウキウキしました。

長机に並んで、練習しました。友だちもそろばんでたし算・ひき算・かけ算とできるようになり、わり算に入りました。

わり算の仕方を娘さんが友だちに教えていました。でもそろばんでのわり算は最初、分かりにくいのです。(私もすごく苦手でした)

友だちに教えていた娘さんが「でも、小4なら、暗算で答え書いた方が早いね」と笑いながら言いました。

その時、それを聞いていた大先生が「でもね、簡単で答えがわかるからこそ、ていねいに、どうやったら間違えないかを確認しながらできるよね。そうするとわり算のやり方がわかるから、暗算で答えがわかったとしても、ちゃんとそろばんをはじかないとダメよ」とおっしゃいました。

当時は「そろばんで答えがでなかったら、暗算してもいいんだ」と少しホッとしたことだけが思い出として残っていた(いかにも、苦手な子が考えそうなことですね)のですが、今、自分が教える立場になって初めて、先生の言葉の意味がわかったような気がしています。