ご質問への回答 (美大への進学)

真島先生のブログを楽しく拝見させていただいております。明快な回答で、大変参考になります。
3人の子供の母親です。
私自身産休・育休をとってずっと正社員として働いてきたため、勉強は塾まかせで、ブログを見て大変反省
しました。
大学生の娘は指定校でmarch、男子高校生1人は早慶系属校ですが、もう1人の高3男子が困ったことになっ
てます。頭の回転が早く(保育園時ポケモン怪獣を全て言えました)勉強が出来るのではと思い、早めに塾に
入れたにもかかわらず、偏差値50台の私立高校で赤点を取りまくっております。(河合塾模試偏差値30台)
本人は美大に行きたいと考えていますが、美術の他に現国と英語があります。いい加減な勉強しかしてこな
かったため、基本も身についていないと思います。現在、塾は行っておりません。ゲームとスマホに大半の
時間を費やしました。ここまでくると、本人の人生だからとほっておこうと思いましたが、あと2か月
親として何が出来るのか、受からなけば、浪人という選択肢もあるのか、専門学校も視野に入れるのか、
美大はお金もかかります。ノートは綺麗。小学校から高校現在まで、ほぼ皆勤です。サッカー、ハンド
ボール、ギターもやってました。美術は高校の美術の先生に勧誘され、美術部に入り、学校の美術関係の
活動をしてます。技術的な面はその先生に見ていただいてます。

質問をありがとうございます。

当塾は高校入試が中心の塾ですが、娘が芸術系の大学に通っており、その経験から、わかることをお伝えしたいと思います。

具体的な志望校がわからないので、一般的な美大の入試について書きたいと思います。

まず、芸術系の大学一般入試の場合、ペーパーテストと実技ともに同じくらいの比重の大学が多いと思います。

ほとんどの美大では、学力試験と実技審査の総合点で合否が決まることが多いですが、学力試験重視あるいは学力試験のみの入試も増えているようです。

例えば、日大芸術学部の一般入試A方式では学力と実技の両方が求められます。

学力試験と実技審査がありますが、学力点が基準に満たない場合、実技の得点が高くても不合格になります。

さらに,一般入試N方式では学力試験のみで合否が決まります。

他の美大も学力重視の入試が増えつつあります。

ご質問にあったようにお子さまが河合塾模試で偏差値30台だと、試験当日までにまず、学力偏差値を上げることと同時に実技の技量を上げることを求めます。

都内私立美術大学の場合、偏差値45くらいはほしいです。

また、実技を高校の先生に見ていただいているとのことですが、その先生はお子さまが志望されている美大の入試に精通されていらっしゃるのでしょうか。

大学の実技の傾向を把握され、大学から求められる技術を指導してくださっているのでしょうか。

大学によっては学力が基準に満たなくても、実技が秀でている場合は特例として合格を与えられる場合もあります。

どちらにしても実技では相当な技術を求められると思ってください。
まずは志望校の情報を得ることが大切だと思います。

そのために、美術大予備校に問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。

各大学の実技がどのくらいのものなのか、学力レベルがどのくらいなのか、詳しくわかると思います。

大学ごとの実技の傾向もわかりやすくなると思います。

そういう情報を得る中で、「専門学校や浪人などの選択はどうなのか」についてもわかってくると思います。

私も娘の受験前は、ありとあらゆる情報を集めました。

インターネットなども利用しましたが、情報の真偽がわからないことが難点です。

やはり専門の先生方と直接お話することが一番の情報源となりました。

また、そういう特殊な進路は大学卒業後の身の振り方も考慮した方がいいと思います。

就活をしない学生も多くいます。

一般の大学とは進路が大きく異なりますので、ぜひ、大学の卒業後の進路も調べてください。

通う・通わないはともかく、一度お近くの美術大予備校へ、相談にいかれてはいかがでしょうか。

ご参考になれば幸いです。