ぬか床
私事だが最近食生活の改善に目覚め、自分のできる範囲から新たなことを始めている。
いろいろと考えて自家製の“ぬか床”づくりを始めた。
ぬかやトウガラシなどはもちろん、塩もミネラルがたっぷり入っているものを用意した。
既に2ヶ月ほど経つのだが、私のつけた漬け物はおいしくない。おいしくないと思いながらも漬けていたのだが、ぬか床のにおいが変わってきた。
何しろ初めてのことなので、わからないことが多い。あれこれネットで検索してみると、わたしのぬか床は現在、「手入れが少なすぎて、ぬかが発酵しすぎている」状態になっているとわかった。
ぬか床を作る時にもネットで検索をして、知識を入れた。たくさんの情報から自分にとって合いそうなものをピックアップしていた。
今回、ぬか床のにおいが変わってきたときに、以前ピックアップしておいた情報を読み返してみた。そうしたら、気づいたのだ。「健康のために発酵食品として漬け物が食べたい」「おいしければなおいい」と思いながら検索したつもりが、ピックアップした情報のほとんどは「手軽にできる」「毎日ぬか床をかきまぜなくても大丈夫」となっていた。
つまり私は「自分が楽できる方法」のことしか考えていなかったのだ。
発酵しすぎた変なにおいのするぬか床。ちょっと愛着がわき始めていたので、捨てるのには惜しいと思って調べると、元のように直すのは可能だとあった。その方法は
「毎日まめにぬか床をかき混ぜる」
だけでいいそうだ。
つまり、手をかけろ、世話を怠るなということなのだ。
楽をしようとした自分がいけなかったのだと反省しながら、これって、なんだかんだと言い訳して学習しない生徒と同じだと思った。
私は今、ぬか床を復活させるべく、毎日朝晩ぬか床に「おいしくなれ」と声をかけながらかき混ぜている。
ぬか床の基本「手間をかける」を忠実に守っている。
おいしいと思える漬け物を食べられる時を楽しみにして。