情報弱者 その2

娘はあるおけいこ事をずっと続けていた。

私自身には縁のない世界だった。だから、最初の教室は、経験があり信頼のおけるママ友の紹介で入った。

1年ほど通っていたが、思うところがあって、おけいこ事の教室を変えることにした。

その頃にはインターネットも盛んになっていたため、たくさんの情報を指先1つで検索できた。

ところが、今度は情報が多すぎて、真偽がつかめない。

そこで、ある程度の情報をインターネットで集め、多くの教室に直接問い合わせのメールをした。

その返信内容からいくつかの教室をピックアップした。

私はそのすべての教室に実際に案内書をもらいに行ってみた。しかも、ちょっと古い洋服をわざと着ていった。どんな対応をするのかをチェックするためだ。

その中から残った教室すべてに体験を申し込んだ。

最終的には、娘が「ここに入りたい」と選んだ教室に入ることにした。

なぜ、そこまでしたのか。

おけいこ事は、買い物とはちがう。モノのように返品は利かない。

だから、納得がいくまで多くの情報を集め、取捨選択をしたのだ。

ホームページやインターネット内の評価だけではわからないことが多いので、それを鵜呑みにはせずに、行動してみた。

その教室も実際に通ってみると、評判通りのところもあるし、異なる部分もあった。

だが、色々吟味して、納得して決めたところだ。思っていたことと多少違っていても、それですぐに嫌になることなどはあり得ない。

幸い、娘とお教室の相性は良かったのか、長く縁が続いていおる。そのおかげで、娘も私自身も多くのことを学ぶことができた。

それはきっと、単に情報を得るだけでなく、その後実際に行動し試行錯誤したからこそ、得られたことに違いない。

そのお教室と素晴らしい恩師に出会い学べたことを、今も心から感謝している。