高校を選ぶときに その2

高校の説明会で気をつけたいことの2つ目は「大学合格実績」である。

説明会では、必ず大学合格実績の話がある。

実績を見る時に気をつけたいのは、その合格者数は延べ人数であることだ。

大学を一般入試で受験する際には一人で何校も受験をする。例えば、一人の優秀な生徒が早稲田と慶応の学部を3つずつ受験し、合格すれば、合格実績は6となる。

どの高校でも早慶で何人、GMARCHで何人という風に合計人数を大きく載せる。

例えば、高校の1学年の在校生が300人の高校でGMARCHに150人と書いてあったとする。

そうすると「おおっ、学年の真ん中くらいの成績までならGMARCHに入れるのか~」と思ってしまう。

しかしその場合、上から150人が合格したのではない。実際は、300人ならどんなに多くても上から50人くらい(20~30人位かもしれない)の合格実績に過ぎない。

特に特進科と普通科に分かれていたり、中高一貫のクラスもある高校の場合は、その高校の実績のほとんどは特進科や中高一貫クラスに在籍している生徒(高入生ではなくいわゆる中入生)のものであることも忘れてはいけない。

当たり前だが、各高校の「大学合格実績」は、その高校の上位の生徒の実績だということ。

その「合格実績」に載るような大学に入るために、説明会で見るべきなのは「自分(受験生)が、あるいは我が子がこの高校で一生懸命に学習できる環境があるかどうか」である。

どんなに優れた実績を持つ高校に在籍しても、その高校で本人が努力しない限り、成績
は伸びないし、大学にも受からない。

だから、「努力させてくれる環境」(進路指導や入学後の友人)があるかどうかを見る。

進路指導は具体的には見えないが、授業以外の学習環境(自習室など)、質問対応などを聞いてみるといい。

また、「いい高校」とは何が「いい」かというと、「生徒がいい」のだ。

決して、教師や設備が「いい」訳ではない。「周りが勉強する」子たちであるかどうかが大事だ。

そうすると結局、よりレベルの高い高校を選ぶべきだということになる。